2010.9.10 update


2010年6月30日~7月10日、沖縄でフリーダイビングの世界選手権が行われました。 

私は日本代表の一員として出場し、初の金メダルを獲得しました! 
今大会の海洋競技の日は、海が荒れていて、潜る前に波で酔ってしまいました。
また2日目の競技日程は、海のコンディションが安定しなかったために2日後に延期になってしまいました。 
いつものことながら自然相手の競技の難しさに接し、真摯な気持ちで自然と向き合うことの大切さを改めて実感しました。

 

さて、大会が終わり大きな緊張感から開放されて、私が向かったのは座間味島。 
静かでのどかなビーチを泳ぐと、アオウミガメに出会いました。
今回は座間味島在住の自然写真家ユニット・うみまーるのお二人(高松明日香さん&井上慎也さん)にお話を伺いました。

 

座間味のビーチにやってくるアオウミガメには何頭かの常連さんがいるそうです。
たまに新顔のウミガメもやってきますが、気に入ると通うようになるのではないかとのことでした。 
お二人はウミガメの甲羅の数や形などの特徴をつかんで固体識別しています。 
頭の「後頭板」が3枚あるのがミツ(一般的には2枚)。 甲羅の右後が欠けているのがミカ(ミぎがカけている)など・・・。 
確かに名前を教わると愛着がわいて、より観察してみたくなります。 
座間味島の浅瀬にはアマモの一種のリュウキュウスガモという海草が生えていて、ウミガメたちはこの海草を食べにやってきます。
私が出会ったウミガメもむしゃむしゃと夢中になって海草を食べていました。 

全国的にはこのような海草がだんだん減ってきていると聞きます。 
各地でアマモの再生への取り組みも行われているようですね。
私の地元・千葉県の三番瀬でもアマモ再生プロジェクトが続けられているようです。
ここ座間味のアマモは季節や気象状況によって減ったり増えたりしているようですが、ウミガメたちが通って、むしゃむしゃと食べられるだけのアマモが元気に育っていて素晴らしいですね。

 

 

自然の力は偉大でとても人間がかなわないものであるかもしれませんが、
同時にはかないものでもあります。
うみまーるのお二人によると、 「世界規模の海水温上昇の影響による変化もいろいろと感じたりする事も多く、 特に今年は、風が強く海のうねりがおさまらず、台風も来ずで、とにかく変です。」とのこと。サンゴの白化現象も心配です。 
でも、それ以上に気になるのが直接的な人的被害なのだそうです。

 

こんなにも美しい座間味島のビーチ、一見ゴミなんてないように見えますが、端から端までちょっと歩くと、すぐにビニール袋いっぱいにゴミが集まりました。
波打ち際のゴミはもしかすると波にさらわれてウミガメや魚たちが間違えて食べてしまうかもしれません。みなさんも海で遊ぶ時にはちょっと気をつけて、ゴミを見つけたら一つでもいいので、是非拾ってほしいと思います。

 

座間味島常連さんのかわいいアオウミガメ・・・出会えたらうれしいし、思わず興奮してしまうのもわかります! 
でも追いかけまわしたり、ウミガメに触ったりするのはやめましょうね。 
アマモを食べているときは海草に夢中で近づいても気付かないかもしれませんが、なるべくそっと観察したいものです。 
その方が、ウミガメの特徴、愛嬌のある表情、動きなどをゆっくり観察できますよ♪
海の生き物たちにストレスを与えることがないように、私も気をつけたいと思います。

 

うみまーるの素晴らしいところは、撮影の時には必ず中世浮力を保つこと、シャッターを切ることよりも生物を観察し仲良くなること、生物を慈しむことを優先しているところ。
うみまーるのホームページには、海のすばらしさを感じながら、海に優しく写真撮影をするコツ「海がもっと好きになる~うみまーる流水中写真術~」が掲載されています。

 

http://www.umima-ru.com/

 

写真を撮る人も撮らない人も、ダイバーの皆さん、海を愛する皆さんに是非ご覧いただきたい素敵なコラムです♪

 

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