2011.9.5 update


ちょっと前になってしまいましたが、私の大好きな「うみまーる」の新しい写真集『Let’s Dive 〜海の中へ〜』が2011年7月3日に発売されました。
最近、いつも持ち歩いていてフリーダイビングやスクーバダイビングの合間に読んでいます。

この写真集は7月10日のマリンダイビングフェアで開催されたお二人のトークショーに行けなかった私のために友人の淳ちゃんが買ってきてくれたもの。あーすーさんとKINDONさんのサイン入り!うみまーるの写真集は何冊も持っていますがすべて私の宝物です。

 

かわいいイラスト入りのサイン本!

 

2010年7月、沖縄で行われた世界選手権後に座間味に住むお二人のもとを訪れ、一緒に潜り、色々お話を伺って、私はすっかり大ファンになりました。 
(その時に伺ったお話は「01 座間味島で出会ったウミガメたち」を参照ください。)

この写真集は、海にやさしい水中写真術を提唱する世界初の写真集です。 写真集にはお二人の海や自然に対する愛情が感じられ、今迄の写真と同様に優しい気持ちになるような風景がおさめられていますが、いつもと違うことが一つ。それは、フィルムでの撮影にこだわるお二人が今回はコンパクトデジタルカメラで撮った写真を掲載されているということでした。 

「なぜコンパクトデジタルカメラで撮影した作品ばかりなのか?」

そこにうみまーるからのメッセージが込められています。それが中性浮力を取り着底せずに、生き物たちにストレスを与えないように撮影する方法『うみまーる流 写真術』。 小さくて軽いデジカメなら、中性浮力も取りやすく、この撮影方法をマスターするのに最適なのだそうです。

最近ではコンパクトデジタルカメラが普及し、多くの人が水中撮影を楽しみやすくなりました。しかし私自身、魚を観察したり撮影する時についついバランスをとる為に岩につかまってしまったり砂地に触れたりしてしまいます。気づかないうちに小さな生物やサンゴや何かの幼生や卵などを傷つけているかもしれません。 この写真集では『その指先や膝の下にいるかもしれない小さな命』に意識を向ける大切さ、そして生き物にストレスを与えない観察・撮影スタイルやそのための技術やコツが紹介されています。

 

私も、昨年お二人と一緒に潜り、その撮影スタイルを直接見せて頂いて以来、なるべく何にも触らないように心がけて、どうにも岩に触れざるを得ない時は、非常に繊細な気持ちで岩に触れるようになりました。岩であっても触れる必要のないときは「どこにも触れたくないなぁ」と思うし、自分のフィンや水流で何かしらの生物に影響がないように気をつけるようにもなりました。
私のフィンや中性浮力の技術は未熟なので、時々バランスを崩してしまうのですが、素潜りやスクーバで水中観察をする時は、そういう気持ちで潜っています。

いつも「お邪魔しまぁす」という気持ちで入水し、「お邪魔しましたぁ」という気持ちで海から上がる。「今日の私のダイビングによって傷つく生物が出ないように」という気持ちで海に入っています。

うみまーるの写真集は、ダイビングの技術を磨けば、こんな素敵な風景を見たり楽しめるんだという可能性に気づかせてくれます。優しい気持ちで撮影された写真は、やはり柔らかい独特の雰囲気を感じ、お二人のメッセージも伝わってきます。 また。うみまーる流フィンワークの技術も素晴らしく、動画がホームページにもアップされているので是非ご覧頂きたいと思います。

うみまーる流撮影術 スライドショー(Youtube)

 

これも水中写真術のスキルのひとつだそうで、前進・ストップ・バック・方向転換が自由自在な様子に驚きました。で、早速私もスクーバダイビング中にマネをしてみたのですが、これがなんとも上手くいきません・・私には練習が必要です(笑)海にやさしいダイビングをする為にマスターしようと思います。すべては海のため。 

「海のため」とか「海への思いやり」といっても漠然としすぎて現実味が感じられないかもしれませんが、私達ダイバーがいつまでも楽しめる海洋環境を守るために、今すぐできる第一歩が「見えない小さな生物に意識を向けること」なのだと改めて感じています。 こうして、多くの命に溢れた水中世界を全身で感じ楽しむことができたら、うみまーるのお二人が切り取るような、生物の優しい眼差しや美しい海の風景に出会えるのかもしれません。

写真集の、あのウミガメが見ている夕陽も、ウミガメと同じ気持ちになって眺めることができるかも。そんな海とのお付き合いをしてゆきたいなと思っています。 ぜひ多くの方にご覧いただきたい素敵な写真集です。

 

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