2013.2.4 update
国立極地研究所。左より渡辺佑基さん、小林悟志さん、 菊池デイル万次郎さん。
ずっと行きたかった立川市にある極地研こと「国立極地研究所」を訪問しました。
ここは南極・北極に関する観測や化学研究が総合的に行われている国立の研究所です。昨年のMarine Actionトークショーに来場頂いたご縁で、極地研で研究をされている小林さんに研究棟・科学館を案内頂きました
特別に観測船「しらせ」の準備倉庫や、冷凍室のあるフロアも案内頂きました。 -40℃の冷凍庫は観測隊の方々が着用する上着と長靴をお借りして入室!
割れるバラの花やバナナトンカチはできなかったけれど、鼻毛が凍るのは初体験(笑)
保存されている南極の氷(が入った箱)や小林さんが南極から研究サンプルで持ち帰った「苔ぼうず」も見せて頂きました。
羽毛防寒着は軽く柔らかい羽毛布団を着ているようで、あったかい。
ブーツは靴底が凍るので厚底。両方とも科学館で試着できます。これ欲しいなぁ。どこかで購入できるのでしょうか(笑
地球温暖化や南極観測の歴史や今行われている観測隊の事など、地球環境についても伺いました。北極の氷の激減とCo2増加に注目が集まっているけれど南極の昭和基地周辺では反対の事が起きていて今年は南極観測船「しらせ」が氷に阻まれ着岸できない状況とのこと。温暖化はCo2以外の要因や仕組みがあるのでは?という広い視野で観測研究することが重要なのだそうです。
日本南極観測隊で最初に使われた雪上車は「備品番号1」・・備品?(笑)
雪上車で昭和基地からドームふじまで約1ヶ月移動にかかるそう、過酷です。
科学館の入り口ではペンギンにつけられたビデオロガーの映像が流れています。ペンギンの潜水や補食の様子が解明された「ペンギン目線」の映像です。
私はこの映像に釘付け。
小林さんのお取り計らいで、このペンギンの研究をされた海洋生物学の渡辺佑基助教の研究室へお邪魔しお話を伺う機会をいただきました。
ペンギンの潜水や海洋生物の潜水のお話を聞きながらあっという間に時間が経ってしまいました。海洋ほ乳類の他にウミガメの潜水の様子も興味深かったです。
自分がフリーダイビングをしていて感じている「生物としての反射作用」が実際に海洋生物と共通している事は知ってはいたものの、最前線の研究のお話を直接聞くと鳥肌ものでした。人間の潜水限界を伸ばすヒントは他の生物の潜水行動から得られる時代がくるのかもしれません。
お忙しい中ありがとうございました!!
研究室で頂いた2万年前の南極の氷+余市のシングルカスク。
なんて贅沢な時間。
パチパチと2万年前の空気のつぶが溶け出してゆく音と丸くて透明な味。
間違いなく一生で1番のウイスキー。
この味ぜったいに忘れない。